2022年11月1日火曜日

NO.1288 セパ交流戦

 「目が覚めたら、下着を剥ぎ取られていたんです」

隣の女の子がそう話す。
 
・・・
 
私は、人の話を盗み聞きする方のタイプではない。
 
でも、隣のテーブルから、若い女性のそんな話が聞こえてきたら…
 
耳がダンボになるのは、仕方のないことだと思いませんか?
 
・・・
 
女性さんは多分20代後半。丸顔でよくいえば橋本環奈みたいなちょっとほんわかしたタイプ。
 
相談を受けている先輩(って言ってた)は30代半ばかなあ?中谷美紀風のキリッと賢そうな感じ。
 
そのお二人がいろいろ話してる。
 
「聞いたらあかん」
 
と思うと、余計に耳に入る。
 
・・・ 
 
橋本環奈と中谷美紀は口々に話す。同じ会社なのだろう。
 
「私もかなり酔っ払って」
「人事部の飲み会は」
「かなり慣れている」
「多分いつもそうやってんだと思う」
「部長は」
 
まあ、かいつまんでお伝えすると、人事部の部長が、飲み会(?)か何かで若い女の子を酔わせて、(多分)お泊まりできるところへ連れて行って、、、
 
剥ぎ取った、といった寸法らしい。
 
・・・
 
泥酔して、訳がわからんはずなのに「剥ぎ取られた」ということ自体に違和感は感じるものの、やはり「クソ上司」と言うのは間違いないように思う。
 
その後、ちょっと気になる言葉も飛び出した。
 
「ダンナは知りません。誰にも言わないでください」
 
いやいや、あのね。
 
・・・
 
まあこのおねいたまも迂闊だし、クソ上司が許せない気持ちもあるし。お泊まりしたのか?最後までしたのか?どうかもわからない。
 
でもさ、いやまあ、その、なんだ。
 
まあ、なんだ。
 
人生は深いわ。
 
・・・
 
 
かつて、私は12種類の職を転々とした。
 
中で「いかがわしい乱れ」のような会社はたくさんあった。
 
ここで名前を出すと問題になるような会社も多かった。
 
往々にして、大会社、公務員関係は、私個人の経験から言うと、そのような「乱れ」はかなり多かった。
 
・・・
 
私も社会から見るとかなりいかがわしい部類の人間に入ると思う(というか、よくそう言われる)。
 
ただ、私にとって、ビジネスは一つの聖域で、犯すべからざる領域、というイメージがある。
 
なので、私はビジネスの場にいかがわしいことを持ち込むことにとても嫌悪感を感じる。
 
・・・
 
社内恋愛の図式で一番多いのは、若い女性と、上司(もちろん既婚)。
 
大人である上司から見たら、若い娘さんなどは赤子の手をひねるようなもの。
 
社長としての立場として、親御さんから預かった大切な娘さんを、遊びの毒牙にかけるわけには行かない。
 
上司がその立場を利用して、若い娘を手篭めにすることなんて、許されることではない。
 
まして、泥酔させ、思いのままにするなと、ただのレイプ。犯罪だ。
 
・・・
 
なので、私が社長時代は「ウチは社内恋愛禁止。ただ、真面目な結婚前提の恋愛はこの限りではない」というお達しを出してた。
 
今の社長連中も知っていて続けてくれていると思う。そうであってほしい。
 
・・・
 
会社は女漁りの場所ではない。
 
いかがわしい遊びがしたけりゃ、外に行ってやれよ。社内でやるのは外に一歩出たら何もできない奴のやることだよ。
 
・・・
 
まあ、久しぶりにそんなこと考えて耳をダンボにしながら、ミミガーを食べてた。
 
お隣の女の子、嫌な思いをしたんだろうね。起きた時後悔したろう。泣いたかもしれない。
 
まあ、泥酔する方も悪いし、何より本人はダンナを裏切っている(可能性が強い)ので、本当の被害者はダンナかもしれないけど。
 
・・・  
 
でも、この人事部クソ部長こそ、許せないよね。
 
天罰を与えたい。
 
「ねえ、お姉さん、俺に詳しく話してみない?グッチャグチャにしてやるよ?そのクソ上司」
 
と言いたかったんだけど、、、「なんでお前人の話を聞いてんねん?」と
 
気持ち悪がられそうなのでやめた。
 
・・・
 
まあ、つまり、なんの役にも立たず、隣の話を盗み聞きしただけに終わった。
 
そんだけ。おそまつ。
 
世間は怖いよう。
 
※余談だが、セクハラ上司とパワハラ上司のいる飲み会に参加することを「セパ交流戦」と呼ぶらしい。


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