NO.1396 硬直ジジイ。

 《ビデオ音量注意》
最近、ジジイの事故によく出会う。なぜか？はわからない。
私がジジイになったからかもしれない。ジジイを呼ぶジジイ。
　
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先日はたまたま代官山を走ってたら対面でジジイが交差点に突っ込んだ。
　
運転席のジジイは背筋を伸ばして硬直していた。
　　
硬直ジジイ。
　
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今日も、たまたまトイレを借りようとコンビニ行こうとしたら、コンビニ前の交差点で黒いアルファードが逆走し、正面衝突事故を起こした。
　
エアバックは膨らみ、クラクションは鳴りっぱなし、すぐに警察も来た。
　
私は運転席の様子を見た。
　
亡くなってなければいいな、ひどい怪我でなければいいが…
　
そう思い、運転席を見たら、運転手のジジイはマスクをはめたまま、硬直していた。
　
硬直ジジイ。
　
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このGGYは、逆走し正面から車を受け止めるより、コロナが怖いらしい。
　
まあ人それぞれだなあ、と思いながら、そのまま向かいのコンビニのトイレに行った。
　
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トイレは綺麗。
　
日本は本当に公衆的トイレが綺麗だ。（コンビニだけど）
　
素晴らしい、ウォッシュレットもついてるし、と思いウォッシュレットを使った。
　
しかし、よく見ると「止める」のボタンが取られている。つまり、壊れている。
　
しかし、お尻洗いは動いている。よって、私は非常に爽快な清潔感に包まれ、幸せを感じてはいる。
　
しかし、止めるボタンが壊れている。つまり、止まらない。
　
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どうすればいいのだろう。
　
このままスックと立てば、止まらないウォッシュレットはお尻と同時に私のズボンまで濡らすだろう。そしてそのあと便座の蓋を閉めるまで、それは続くだろう。
　
つまり、動けない。私は、ウォッシュレットでお尻を洗ったまま、そのまま硬直した。
　
硬直ジジイ。
　
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このままではいけない。
　
びちょびちょになったズボンを履いたまま、事故現場にたむろしてる野次馬の中を、私は歩いていくことになってしまう。
　
恥ずい。
　
憎たらしいガキは私をふと指さして言うだろう。
　
「ママー、あのおじさん、ズボン濡れてるよ！おし◯こちびったんだね！」
　
ママは「シッ！可哀想な人だから見ちゃダメ！」とか子供を叱るだろう。
　
いや、私はそんなに可哀想なほうじゃない、これでも百人以上の若い衆がいるんだあ、家に帰ったらズボンなんて何着もあるんだあ、俺がちびったんじゃないんだああぁぁぁぁ… 
　
と思いながら、コンセント抜いたった。
　
止まった。
　
硬直ジジイ終了。
　
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動画は音量注意だよ。