船川です。
今日は廣田と二人で交互に書く事になりました。
幽霊ホテル話の後半です。
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タイトル《実録!幽霊ホテル》
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~前回のあらすじ~
長野のキャバクラで女の子から
船川の宿泊ホテルが「幽霊ホテル」だと教えられる。
船川ビビる。
実は、その幽霊ホテルの情報は廣田会長が
女の子に仕組ませた嘘だった。
その嘘をホテルに到着してから、
廣田会長に教えられる。
しかし、
ホッと一安心した船川だったが、
宿泊の部屋番号が「606」号室と
不吉な数字の部屋だった・・・
・・・
それでは後半のお話をさせていただきます。
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《本編》
第3章 「606号室の謎」
不吉な数字の部屋・606号室に
入りました。
ですが、部屋はとても綺麗で、
ビジネスホテルの中でも
とても清潔で新しい部屋でした。
壁に絵もなく、
(絵の裏にお札があったりするかなと心配しました)
こちらを眺めるような鏡もなく、
とてもすっきりとした部屋でした。
そして、コンビニで明日の朝食を買って、
安心して寝床に付きました。
ですが、寝床についてから、
2,3時間後に、私は起こされます。
部屋の壁から、
ゴーン・・
ゴーン・・・
ゴーン・・・・
壁を叩くような音が聞こえるのです。
私の部屋の真下の部屋は、廣田会長でしたが、
そんな悪質なイジワルをする方ではありません。
もしかしたら、筋トレでも始められたのかなっと
わずかな希望の選択肢を考えます。
ですが、幽霊の仕業かもしれません。
私は、もう怖くて、部屋の様子も時計の時間を
見る勇気も余裕もありません。
布団に包まり、ただただ、
その場が過ぎ去るのを待ちます。
約5分~10分ぐらいで、音は収まったのですが、
とても怖くて、布団に包まり、汗がビッチョりのまま、
夜を過ごしました。
翌朝、廣田会長が私に、
会長「部屋、何にもなかったやろう??」
ふな「それが部屋の壁がドンドンってなっていました。
会長、筋トレを夜にされましたか?」
会長「そんなん真夜中に疲れてしてへんわ。
また幻聴が聞こえてきたんやな(笑)」
とそのまま、私の勘違いで、
また、ビビリで被害妄想な船川の印象だけが
残ったまま、私の体験は流されました。
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廣田です。
今日は合作で。
第4章「鳴り響く音の正体」
「会長、、、」
「昨日、真夜中に、エクササイズってしました?」
・・・
前の日にキャバクラでさんざん脅されて、
お泊まりした翌朝。
日差しが気持ちよく、気持ちのいい朝です。
私は一人、ホテルの朝食を食べていました。
ふと私を見つけたフナが、
「おはようございます」と挨拶をしながら、、、
私に質問を投げかけてきます。
「会長、昨日の真夜中にエクササイズしました?」
え?
きのうの夜?それって何時頃の話?
「夜の3時か4時頃です」
何で時間に幅があるの?
「怖くて布団かぶっていたので、時計を見ていないのです」
ふーん、知らないよ?
そんな夜中にエクササイズなんてする訳ねーじゃん。
なにがあったの?
「夜中に、ゴーン、ゴーン、とずっと音が続いていたんです」
だいたいだね、夜中に一生懸命聞き耳を立てているなんて、
君ぃ、そう言うのを変態と呼ぶのだよ。
君の期待どうり、となりのカップルが
いかがわしい行為に励んでいたのではないのかね?
「違います、なんか壁をたたく様な音です」
なんか奇妙な音がしていたそうです。
ボルターガイストでもいるのかな。
私はフナに答えます。
フナカワ君、ひょっとしてラップ現象?
「そうかもしれません」
そんな事言われてもなー、
前の晩に女の子を使って怖がらせた怪談話は、嘘だし。
オレが創作したんだし。
まあ、どーせ聞き違いだろう。
放っとけ。
「はいはい、フナカワ君。もういいから」
・・・
私は最初、相手にもしませんでした。
「どーせ」「またまた」
と、思っていたのです。
フナからその話を聞いた、ほんの最初のうちは。
・・・
朝食を食べ、煙草を吸いながら、
私は夕べの事を心の中で思い直していました。
なんか、思い出した気がする。
そう言えば、何かがあった様な気がする。
心のどこかに、喉にひっかかった魚の骨のように、
何かが残っています。
私は「それ」を知っている。
そんな気がする。
その後、寝入っていたので、
忘れてしまっていたのではないか?
オレも、「それ」に気づいていたのではないか?
そして何より・・・
ひょっとして、「それ」は私の方にこそ、
起こった出来事なのではないか?
記憶のページを一枚一枚めくってくと、、、
ふと、脳裏に記憶がよみがえってきたのです。
昨日の、夜の。
・・・
《「それ」降臨》
深夜3時頃。
私は、フナのワンフロアー違いの上下の部屋で、
ベッドでウトウトしていました。
私が左半身でベッドに寝転び、
何か寝苦しさを感じ始めたとき、、、
背後に、気配を感じました。
私の後ろに、人が添い寝をしようとしている。
そんな感覚に捕われました。
・・・
マッサージ師を呼んだ訳でもなければ、いかがわしいおねいたまを呼んだ訳でもありません。
私の横にいるのは、間違いなく、「あれ」です。
ひとによっては、「それ」とも言います。
「それ」が左向いて寝ている私の背後、右側にいます。
私は、そのうつつの中で、こう思いました。
「マジかよ。出るとか言って、フナを怖がらせたはいいけど、
実際出るのかよ。あれ、オレの嘘だよ。
でも、ほんとにいるのかよ」
私はとっさに思い出しました。
「怖い。でも怖がっている場合ではない。
おれは、ブログでも、霊魂の存在を喜ぶ立場として記事も書いている。
(記事末にアドレスのせました、過去記事「ぞっとする話&解決法」参照)
ここで負けるわけにはいかない」
だいたい、なぜ霊が怖いかというと、
手が出せないからです。
コッチは生きている、実体がある、
相手は実体がない、殴れない、攻撃できない。
だから怖いのです。
でも、もし私が死んでしまったら、
条件は五分と五分。
十分、後でやり返せるのです。
私は心の中で念じました。
「お前な、オレをとり殺して見やがれ。
絶対絶対にオレが霊になったら仕返ししてやるからな。
お前は死んでいるからもう死なない。
永遠にねちねちいたぶってやるからな。
覚悟しとけよ」
これで大丈夫。
なんとかわかってくれるだろう。
わかってくれなければ、
後で仕返しするだけの事。
・・・
《幽霊VSムエタイ》
だいたい、脅せるのは霊だけの特権じゃない。
生きている人間でも、脅すことはできるのだああぁぁ
と思いながら、ハッと気づきました。
・・・
ある仮説です。
私がそのとき考えたのは、
ある「仮説」なのです。
つまり、こういう事です。
ひょっとしたら、ひょっとして、
「今の段階でも、手が出せるのではないか?」
誰も、霊を殴ったりとか、きっとしてないはず。
つまり、やってみなければわからない。
殴ってみたら、実際、効くかどうか?殴れるのかどうか?
それがわかるはず。
ひょっとしたら、すでに、立場は50:50で、
こちらも手が出せるのかもしれない。
やってみる価値はある。
やってやる。
おれは、、、
やってやる。
・・・
ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・
私は、“霊のいる場所”を殴り続けました。
「回転バック肘」。振り返り様、肘を打ち込む技です。
額を切り裂いてやる。
そう思いながら、、、
背後の壁を、ずっと叩き続けていました。
・・・
まあ、つまり、、、
霊が出たとかではなく、、、
結局、夢を見て、、、
寝ぼけていた訳ですね。
あたしゃ。
・・・
ワンフロアー違いのフナの部屋。
ゴーン、ゴーン、と
なり続ける、ラップ音にも似た、
私の攻撃の音。
霊はいるはずもなく、
壁はたたかれ続けました。
そして、フナは、、、
布団をかぶり、震えながら夜を明かしたそうです。
・・・
しこたま壁を殴って、
気の済んだ私は、その後スッキリと眠りに就き、
気持ちのよい朝を迎え、
夕べの夢の事はすっかり、、、
フナに言われるまで、忘れていたという事です。
おそまつ。
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《フナカワの朝》
再び、フナカワです。
しばらくして後、会長がおもむろにこういいました。
「あっそういえば、昨日の夢で幽霊が出てきたんやわ!」
と、廣田会長が思い出したかのように話し始めました。
どうやら、廣田会長には、
夢の中で、幽霊が出たそうです。
しかも、眠りについて、
夜中の2,3時ごろだったようなので、
私の時間の感覚と一致します。
もしかしたら、
私の部屋と真下の部屋の廣田会長の部屋を
行き来している時の音で、
ドン、ドンっと鳴ったのかもしれません。
話は続きます。
会長「で、夢の中で、幽霊が出たんやけど、
夢の中やから戦えると思って戦ったんやわ!」
と言うのです。
廣田会長の幽霊の理屈はたくさんあるのですが、
1つを抜粋すると、
・幽霊は今は触れられないが、
幽霊同士なら五分五分でやれる。
そうなったら、俺は負けない。
だから、今俺をいじめていいけど、
俺が幽霊になったら、仕返ししてやる!
という理屈を1つ持っているのです。
なので、そんな理屈を
私にも言っている手前もあり、
夢の中で戦ったみたいなのです。
さすが、言っている事を実践するのは尊敬します。
ですが、この後、衝撃の言葉を耳にします。
会長「それで、幽霊が俺の真横で寝てたもんやから、
おもっきり、何回も、エルボーしてやったわ!
何回も壁にエルボーした記憶を思い出したわ!
わははははぁ~!!」
ん??
夜中2,3時。
壁のドンドンの音。
真下は廣田会長の部屋。
同時刻、廣田会長は夢の中で幽霊と格闘。
そして、
壁にエルボー。
これを照合すると・・・
「えぇ~~犯人は廣田会長やん!!!」
と私は心の中で叫びました。
あの汗びっしょりの夜は一生忘れる事はありません。
でも、何も言えませんでした。
文句を言えば、どうなるかわかりません。
もしかすると、
生身の人間の方が、怖いかもしれないと、
すこし思いました。
ここまでお読みいただき、
ありがとうございました。
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なんでこんな書き方になったかというと、
フナも私も、同じテーマでブログを書こうとしていた、
せっかくなので両方のせた、という訳です。
録音は明日出すねー
上でも案内した過去記事はこれだよ、
怖い話が恐い人はこれ見てね。
過去記事「ぞっとする話&解決法」
)
2011年9月22日木曜日
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宮本むなし 会長
返信削除船川空しい 様(笑)
今回は長編ホラーブログを
ありがとうございました。
ただ布団にくるまって怯えてるって、
フナちゃんは「世界のヘイポー」かっ!(笑)
まぁ、確かに夜にどこかで不気味な音がしたら
怖くなりますが・・・。
僕だったらフロントに行って、従業員の方と一緒に
原因を解明しに行きます(一人で行け!(笑))。
オチは想定外でしたが(笑)、会長も必死に
戦っていたので、フナちゃん許してあげてね。
次回も楽しみにしております!
林さま、コメントありがとうございます!
返信削除>長編ホラー
ありがとうございます!たまたま二人とも書いていて(笑)
>世界のヘイポー
そう言う人がいるのですね、布団にくるまるのですか。フナポーくらいで行きますね。
>オチは想定外
ほんとに、まあ、幽霊の正体見たり枯れ尾花ですね。まあ、夜中にごんごんするとだれでも怖いかも(笑)
でも、あれだけごんごんやって、もし隣に誰か寝ていたらと思うと、ぞっとしますね。そっちの方が怖いです・・・
>次回も
ありがとうございます!また是非覗いてくださいませ!
廣田会長、船川様、こんにちは。
返信削除短編小説みたいでドキドキしながら読ませて頂きました。
実は二人の間で物語が完結していたところが、ある種コントみたいでとても面白かったです!
会長のエルボーで壁が凹んだんじゃないのか気になりますが、それよりも会長の隣で寝る方は、
気を付けないといけないですね(笑)
男性には、即エルボーでもかまわないと思いますが(笑)
またこのような面白いお話も、楽しみにしています!
龍さま、コメントありがとうございます!
返信削除>短編小説
ありがとうございます!そんな素敵なものならとてもいいのですが(笑)
>ある種のコント
人生じたいがコントみたいなものですね!
>会長の隣で
そうなんですよ、まあ、隣に寝てくれる人もいないですが(笑)もしいたら先に言っとかないとまずいですね!
>男性には、即エルボー
はい!!というか毛ずねがこすり合わされそうでとても怖いです・・・
>またこのような
ありがとうございます!また是非覗いてくださいませ!