2019年2月25日月曜日

割れた窓ガラス理論 No.0873

会社の体質ってあると思う。で、なんだか最近たるんでるなー、とか、そんな時に必要なこと。

今日は会社の体質を変える方法だよ。

「割れた窓ガラス理論」って知ってる?


・・・


私が初めてニューヨーク(以下面倒だからNY)に行ったころ、あの悪名高きNYの治安がずいぶん良くなってたのよ。


で、この割れ窓理論を知ったの。


ジュリアーニという市長がこの理論を実践して、治安を劇的に直したらしいのね。


・・・


この理論は、


建物の窓ガラスが割れたまま放置されてると「誰も注意を払っていない」という象徴になり、他のガラスも全て割られることになっていく。結果それがどんどんエスカレートして、治安が悪化する、


というもの。


・・・ 


だから、小さな犯罪をちゃんと取り締まると、大きな犯罪は起きない、ということだね。


結果、これを採用したジュリアーニ市長は、殺人事件を五年で60%以上減らすことに成功したらしいよ。


すごい効果だよね。


実際、深夜の地下鉄でハーレムを通っても、銃を突きつけられたりしなくなったそうな。

(私は試したけど、おススメはしないので試さないでね。聞くところによるとブロンクスの奥まで行くと、まだ怖いみたい)

・・・ 


さて、このように「街の体質」も、やり方次第で変わる。


会社も同じだよ。


「小さなこと」をちゃんとやると、大きなことが変わっていくんだ。


逆も然り。


・・・


例えば、スタッフが何かサボったとしよう。とても小さなことで。


もし、リーダーがそれを見過ごしたとする。もしくは注意を払わなかったとする。


スタッフは「何だ、見てないじゃん」と思う。「やっても、やらなくても、同じなのかよ」と。


そして、それを放置すれば、伝染する。そして、皆がどんどん「本来やるべきこと」も疎かにしていく。


そういうもんだよ。


・・・


例えば、日報があるとする。業務日誌だね。


これを書くのが本来スタッフの義務だとする。


社内で、ひとりのスタッフが書き忘れた。これ自体は小さな出来事。


そして、社長なりリーダーなりが、それを注意しなかった。


すると、そのスタッフは、次から「書かなくても何も言われない」と、書かなくなる。すると、いずれ「それまでちゃんと書いていたスタッフ」も、書かなくなる。


「本来の義務」をしなくても誰も注意を払わない会社になり、エスカレートする。


結果、もっと大きなミスや事件が起こる。


こういう構図だよね。


・・・


なので、会社の社長は、細かい出来事にキチンと注意を払わなければならない。


これ、簡単なことで意外と難しいんだよ。


「経営している間、ずっと」


だからね。


・・・


こういう話をすると「社員を見張れ、ということか?」と曲解する人も出てくるかもしれない。


(割れ窓理論の欠点は、警察が厳しくなりすぎることらしいからね)


でも違うんだ。


社長の仕事は、取り締まりではなく、見守ることなんだからさ。


・・・


少し説明するね。


ここに2人のスタッフがいるとする。


A君は、
「自分の義務をちゃんとやる子」


もう1人のB君は、
「自分の義務をちゃんとやらない子」


だったとする。


もし、社長が「やらない子」に注意をしなかったとしたら、善人であるA君は報われないよね?


これはアンフェアだからよくない。善人が報われる世の中であるべき。少なくとも会社の中だけでも。


・・・


なので、こう考えて欲しい。


ちゃんと「細かいこと」までチェックするということは「やらないB君を揶揄するため」というより、


「ちゃんとやってるA君を認めてあげる」ということなんだ。


もし、自分がちゃんとやってる子なら(それが見えないところであればあるほど)見てあげて、褒めてあげなきゃ、だよ。


(ここのポイントは「細かいこと」(つまり細かい出来事)というとこだよ。「細かいところ」までじゃないよ。「小さな出来事を放っておくな」ということだよ。「重箱の隅を突け」と言ってるわけじゃないよ。間違わないでね)


・・・


まあ、回りくどい話になったけど、、、


社長の仕事というものは、
若い子たちがちゃんと仕事しているか?を見てあげて、褒めてあげるのが仕事だよ。


そして、ちゃんとしてない子には「サボっちゃダメだよ、ちゃんとやろうね」と注意してあげるべきだよ。


・・・


メッチャ当たり前なんだけどさ。


若い子から見たら、意外と「社長って、何も見てない(見えてない)よなあ」と思われてるもんだよ。


会社を良くしたいと思ったら小さいことからキチンとやろう。見よう。


そうでないと、大きなことは動かない。


例えば、約束を守るのもその一つ。


・・・


私が「これからは怒らない」と前回書いた。 


だから、私はこの先、ビジネスを行う上において、決して感情的に怒ることはできない。


(普通の生活で、例えば、レストランで料理にツバ入れられたら怒るよ)


約束を守らないリーダーに、誰がついてくかってーの。


これも一つの割れ窓理論だよ。


自分からガラス割ることはできないって。


小さい約束もちゃんと守る。どんなものも。
(もし約束忘れてたら教えて)


だから「タバコやめた」時と同じ。今度は若い衆に「怒るのやめた」。


死ぬまで。


・・・


まあ、とりあえず、そういう感じ。


こういう記事を書くのは、ウチのリーダー連中に向けてのメッセージでもある。


できてるリーダーも、できてないリーダーもいると思う。


でも、よく頑張ってる子をちゃんと見てあげて、評価してあげることのできる社会を、ウチの世界の中だけでもつくりたい。


細かい出来事まで注意を払って欲しい。 

「神は細部に宿る」


なんだからさ。


そしたら、絶対、大きな出来事が変わっていくよ。間違いなく。


・・・


写真はNYの地下鉄だよ。ジュリアーニさん、ありがとう。

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