2012年1月8日日曜日

平先生がフィリピンから帰られたので、今日はフィリピンのお話 No.0342




平先生が帰国されました。

で、、、

先生と七星明さんと飲みにいきました。

(西麻布の隠れ家バーです。
 先生の口にハマっているのは
 葉巻だよ!モンテクリストの4番なのだ)


今回、先生はフィリピンからの帰りです。


なので、今日はフィリピンの話題。



・・・



20年くらい前、私の友人が
フィリピンの女性と結婚しました。


東南アジアの女性と結婚、というと、
なんとなく低く見られがちです。

モテない君なのかな、とか。

でも、、、
その友人は、
(仮にここではSくんとしましょう)

・一部上場企業の企画設計部に勤めていて

・クラウン(当時はいい車の代名詞)の新車に乗っていて

・身長183センチ

・肩幅広く、お腹スッキリ

・顔は映画「ちょうちん」に出ていた頃の陣内孝則そっくり

・めっちゃいいヤツ

・給料高い

・スーツがよく似合う

・友達多い

・性格は非常に紳士


まあ、昔よく言われた「3高」ですね。

女性なら、だれでも「あの人、いーな」と思われる、
Sくんはそんな男性でした。



・・・



ある日Sくんは、私の知っているママさん(日本人)の店に
会社の忘年会でたまたま飲みに行きました。

(私ともそこで知り合いました)

で、、、Sくんは、その日、
そこのホステスさんをしていた
フィリピン女性に一目惚れしてしまいました。


「この人だ」


そう思ったSくんは、そのフィリピン女性(マリアさんとしましょう)のところへ通いに通いつめ、ついに二人はつきあう事になりました。


「結婚してほしい」


そういうSくんに、マリアさんは
最初ずいぶん迷っていたのですが、、、

彼のプロポーズを受け入れる事にしました。



・・・



国際結婚が決まったSくんは、
入管と呼ばれる役所に行きました。


「この人と結婚します、手続きお願いします」


入管(入国管理なんたら)の職員は、
開口一番、、、


「ふーん、偽装結婚じゃないだろうね?」

と答えたそうです。


当時、入管の職員はアジア人女性に
偏見を持っていたように思います。


20年前の話で、今はどうか分かりません。

Sくんは悔し涙を流さんばかりに怒っていました。
どこへ行っても、役所関係は入管と変わらず、
常に偏見の目で見られたそうです。



・・・



日本人との国際結婚。

東南アジアへ行くと、日本の男性と結婚したい、と
思っている人が多いのもまた事実のようです。


でも、今は、日本はそこまで強くありません。


いつか、日本の女性が、
逆に「日本人以外と結婚したい」と
思う日が来るのかもしれません。


外国の人が良いとか悪いとか、
そんな話ではありません。


「私たち、日本の男の子たちも
 もっと頑張らなければいけないね」


そんな話を、先生や七星さんとしていました。



・・・



Sくんの結婚式。

日本で挙式した後、、、
フィリピンのマニラでも結婚式を行いました。


式場は、マリアさんの家。

お披露目は、2Fのバルコニー。


白いスーツ姿のSくんと、ウエディングドレスを着たマリアさんが、ふたり並んでバルコニーの手すりから下の道路を見下ろします。


近所の人たちが、それを見上げて皆で歓声を送ります。

めいめいが家に上がり込み、フィリピン料理のレチョンバボイ(豚の丸焼き)を食べにきます。


普段化粧しないマリアさん(フィリピン人女性は母国では化粧しない、金持ちと見られると襲われ危ない)のメイクアップした美しさに、思わずため息を漏らす人も多かったです。



日本の挙式のように決まった時間はなく、入れ替わり立ち替わり、来ては「おめでとう!」と声をかけていく。


知らない人(豚の丸焼き狙い)もどんどん来ます。
口々に「おめでとう!」と声をかけ、祝っていきます。

凄くフランクな感じです。



・・・



私はマリアさんのお母さんの部屋に入れてもらい、
アルバムを見せてもらいました。


「あなたはボクサーだと聞いてるわ、
 私の旦那もボクサーだったのよ」



10年以上前に亡くなったお父さんのボクサー時代の写真に始まり、いろんな写真を一枚一枚、タガログまじりの英語で説明してくれるのです。



「お父さんは石の仕事をしていてね、会社をやっていたのよ」

「この写真は、一緒に旅行したときの・・・」



お父さんを思い出しながら、目をハンカチで拭っているお母さん。



「このときはこう言ってくれたのよ」

「Sくんと会わせてあげたかったわ」



アルバムが最後のページにさしかかる頃、
お母さんは涙をぽろぽろ流しながら、
顔を伏せて、絞り出すようにつぶやきました。



「お父さんに・・・もう一度、会いたい」



・・・



アルバムには、お父さんからお母さんへの手紙が
何枚となく挟まれ、常に愛の言葉がたっぷりと書かれていました。

出張のときは必ず手紙を送ってくれていたそうです。

手紙の最後の、決まりの言葉と共に。



・・・



いい結婚式だったなあ。
本当に良かった。

20年経った今でも、心に残っています。


Sくんとは、ずっと会っていません。
どうしてるのかな。
マリアさんと幸せに暮らしていてほしい。


人間に国籍はあっても、
人間同士に国境はないよね。



・・・



涙ながらに私に手紙を読ませてくれた
マリアさんのお母さん。

お父さんからの手紙は、
I Love Youに続く最後の言葉が、、、

いつも同じでした。


忘れもしない、その言葉は、、、


「MISS  NA  MISS  KITA」。
 (ミス ナ ミス キタ)



意味は、、、


「君に会いたい」。



・・・



フィリピンの古い歌に、同名の曲があります。

貼っておきますので、興味があったら聞いてみてください。
(曲を聴きながら記事を読み返していただくのもまた一興です)
フィリピンではポピュラーな曲です。カバーも出ています。

MISS NA MISS KITA(原曲。なぜか最後切れてる)

MISS NA MISS KITA(カバー曲。新しい感じ)


皆さんも、愛する人に言葉を贈っていますか?

伝えてあげたいものですね、大切なひとこと。

6 件のコメント:

  1. 廣田会長

    おはようございます。

    朝から『うるっ』しました。

    こうゆう内容の話も好きです。

    一こまの映画を見た思いです。

    情景が浮かんできます。

    心がやさしい気持ちになりました。

    今日はカミサンにやさしくしようと思います。

    いちごポッキーより

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  2. ちょぱたん2012年1月8日 8:42

    遅ればせながら「敗者復活力」読ませて頂きました!

    その中で印象に残ったのが

    「そこで勝とうが負けようが、
    強い相手と戦えば戦うほど強くなれる。」

    という言葉でした。

    ビジネスをしていてるといかに難なき道をいくかを
    考えるのですが(もちろんそれも大切なのですが)
    同時に存在するこの視点を忘れていたような気がします!

    年商何億、年収何億とかという目標ももちろんいいのですが、
    この純粋に「強くなりたい」という気持ちが
    自分をいい方向にもっていってくれる気がしました!

    素晴らしい本ありがとうございました!

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  3. いちごポッキーさま、コメントありがとうございます!

    >一こまの映画

    ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!

    >今日はカミサンにやさしく


    いいことです!ぜひぜひ!思いついたときでも、また、毎日でもなんでも、とにかく一回でも多く「優しい言葉」をかけてあげてください!人生は短いものですから!

    また是非覗いてくださいませ!

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  4. ちょばたんさま、コメントありがとうございます!

    >敗者復活力

    ありがとうございます!お読みくださったのですね!
    書籍のことを於保名yタダ蹴るのは非常に嬉しいです!

    >年商何億、年収

    はい、その通りです!実際、一番最初から最後までずっとあるのは「強くなりたい」という気持ちなのだと思います!

    >素晴らしい本

    ありがとうございます!またご友人にでもお勧めくだされば嬉しいです!

    またぜひ覗いてくださいませ!

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  5. 会長、ご一緒させていただいて、
    ありがとうございました。

    また、いろいろお話を聞かせてください。

    今後とも、宜しくお願いします。

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  6. 七星さま、コメントありがとうございます!

    こちらこそ!
    楽しかったっす!
    またいきましょうね!

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