2020年10月5日月曜日

豚いじめ No.1088

その昔、キョクシン空手のマス大山が牛を殺したという。


マンガを読んでその気になった私は、豚を倒しにいったことがある。

当時、私は中学校一年生だった。

・・・

マンガの主人公が牛なら、私は「豚くらいで相応だろう」と思った。

「みんな、ついて来い!今から、オレが豚を倒すところを見せてやる!」

と宣言して、友達を何人か引き連れて養豚場に行った。

・・・

かわいいぶたさん。

ぶうぶうの、1メートルくらいのぶたさんがたくさん戯れていた。

天気のよい昼下がり。

ピンクのも、白いのもいる。

エサをもらえると思い、なぜか私たちのところに寄ってくる。
ぶうぶう。

かわいー、などと言う輩もいた。

できれば、私も家で飼いたいと思った。

そんな事ではいけない。

これは戦いなのだ。

・・・

戦いに情け容赦はいらない。

私はまずは相手を知らなければならないと思い、近くにある、漬物石くらいの大きな石をぶつけてみた。

ドスン。

ぶたさんは、「ぶうぶう」と言いながら何もなかったように逃げていった。

・・・

とっとっと(走り去る音)。

石の一撃は全く効かなかった。

豚は強い。というか、動物は、ちょっとやそっとではダメージを受けない。

・・・

戦いの行方は明らかだ。確かに、こちらが負ける事はない。

ブタは攻めて来ないから。

でも、勝てる気もしない。

やめた。

・・・

「豚は強いんだよ」と意味の分からないことを友人たちに言い残し、私は家に帰った。

マス大山のように「牛殺し」ではなく、私はその日から「豚いじめ」と呼ばれた。

・・・

なんか、私が動物をいじめるような漫画があったので、ブタいじめを思い出してしまった。ブタさんごめんなさい。久しぶりの投稿でブタの話、お恥ずかしす。






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