チャレンジがどうこう、という記事を書いたので、片手落ちになるといけないと思い、チャレンジを成功させるコツとして補足を書こうと思います。
まず、大前提として、チャレンジをできる人間でありたいね。失うものの怖さよりも、乗り越えた際の光を見て生きていきたいものだと思います。
で、、、
まあ、当たり前の話だけど、やみくもに何でもトライすればいいか?というと決してそうではありません。チャレンジがのるかそるかの勝負であった場合、やはりそこにはひとつの「勝ち方」というものがあります。
昨日の記事だと、とにかく捨て身で行け、という風に捉えがちになるかもなー、と思いました。
チャレンジが山を登るだけのものであればいいのですが、何らかの「勝負性」がついてまわることが多いはずです。ギャンブル性といってもいいかもしれません。
もし、「ダメで元々じゃい!」とかいって、なんでもかんでも捨て身で行ってギャンブルしてたのでは、人生がいくつあっても足りません。ホントに、いつかは振り出しに戻ることになってしまいます。
ということで、今日は、チャレンジを成功させるコツ、というか、勝負に勝つ、私の思うポイントをご紹介しましょう。
・・・
ちょっと変な話になるけどさ、男の子ならきっとわかりやすいと思う(女性の方ごめんなさい)ので、ケンカの強さに例えて良いかな?
ケンカの強さって、何だと思いますか?
体力?体が大きい?格闘技やってる?運動神経がいい?顔が恐い?
そういうもんじゃないの。
基本、普通の人間同士なら、どれだけ大きくても、格闘技が強くても、あまり関係ないの。だって、あの力道山やブルーザーブロディだって、ナイフ一本で死ぬんだよ。私たちが街でケンカになったとして、相手がブロディ以上の戦闘能力を持ってるなんてありえない。
どれだけ非力な人でも、ナイフ一本あれば、人間同士の戦闘能力なんてカンタンにひっくり返せるの。
つまり、ケンカの強さっていうのは、ちょっと違うところにあるのよ。
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ふたつあります。
ひとつは、「つくり」です。
ケンカというものは、実は、殴り合うまでにほぼ勝負は決定しています。ケンカ慣れしてる人間はそれがうまいの。
「ケンカ慣れ=殴り合いが強い」という訳ではないの。
「ケンカになるまでの、自分が勝つ形に持って行くのがうまい」ということなの。
武田信玄だったっけ?「戦う前に勝て」なの。
もうひとつは、気迫だね。覚悟といってもいいと思うけど。
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これまた変な話だけど、面白い例なので紹介するね。(こういう系の話が嫌いな人は読まないでね)
まあ、物語ていどに聞いてください。
私の友人に、交渉を生業としている人がいます。交渉人。プロのネゴシエイターです。
ずいぶん昔の話ですが、その人(Aさんとしましょう)がある相手ともめました。相手は社会的に見て、非常にややこしい人たちです。そして、Aさんは彼らとある喫茶店で話をすることになりました。
相手は5人ほど。Aさんは1人。
Aさんは実際かなり肉体的に強い人間なのですが、戦闘能力を比較したらかなり不利でしょう。
で、まあ、相手はいろいろプレッシャーをかけながら、話を有利に進めようとした訳です。人数が多いことをカサに着て「このままお前をさらってやろうか」とかなんだとか。肩をいからせて、暴力に訴えようとしてきます。上着の内側から黒い鉄の塊をチラチラ見せたりもします。
しかし、薄ら笑いを浮かべながら、Aさんは言いました。
「ははは、やれるもんならやってみい」
とニヤニヤ笑ってます。
相手は驚きます。何でこんな自信があるのか?理解ができなかったでしょう。気持ち悪かったと思います。
結果、相手方はAさんの気迫に押され、交渉はAさん有利に終わりました。
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この話、面白いオチがあるのです。
1対5。
でも、Aさんはいちかばちかの勝負をかけた訳ではありません。やぶれかぶれで、ダメなら元々!と向かっていこうとした訳ではないのです。
実は、秘密がありました。その喫茶店にいたお客。
Aさんと、相手方が入ってくるまでに、すでに喫茶店にいた客。
ちょっと人数は忘れたのですが、、、多分30人くらい。
実は、話をするテーブル以外の、その店の全てのテーブルには、Aさんの若い衆が何食わぬ顔をして座っていたのです。
実は、Aさんと相手方の人数差は、、、
1対5ではなくて、30対5だったのです。
こっちが30。そりゃAさん、余裕あるわな。
いちいち、「オレ、30人連れてきたのー」なんて言わなくても、その「圧倒的な力があるがゆえの余裕」って、にじみ出るものなの。
話が終わった後、Aさんは「さあ、帰るか」と声をあげ、うーん、と背伸びをしながら、席を立ちました。そのとき、一斉に30人が同時に席を立ったそうです。
相手は驚いたでしょうね。
話してる最中には一切そんなことは言わなかったのだから。
驚く相手を尻目に、Aさん一行はゆうゆうと喫茶店を後にしました。
あ、ちなみに、Aさんは「おお、勘定はこっちで払とくで。人数多いからなあ」と相手方5人に言い、36人分のコーヒー代を支払い、帰ったそうです。笑えるね。
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この話のポイントは、、、
戦う前に、すでに勝ってるということです。
どう転んでも、暴力的な行動に出た場合、相手の勝ち目はなかったのです。だって、30対5だから。相手がAさんをさらおうとしたら、逆にさらわれてしまう人数です。
で、そのバックボーンがあるからこそ、自信たっぷりに話ができて、結果、こちらの有利に交渉を進めました。
この場合のAさんの交渉の勝負のポイントは、実際の交渉(ケンカで言えば殴り合い)ではなく、その前の「相手の暴力にびくともしない環境づくり」だったのです。
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かの徳川家康は、多分世界史上、現役が一番長かった軍人です。
15才くらいから74才まで戦争してたんだからね。
結果として、戦が一番うまかった日本人でしょう。
その家康の、晩年の戦は、とにかくかつシナリオをつくるくらい前準備を徹底的にやり、そのうえでシナリオを粛々と遂行するだけ、という戦ぶりでした。
戦の火ぶたが切られたときには、すでに勝敗は決している、というものです。
裸で戦場へ飛び出すのではなくて、鎧をしっかり着込み、武器を持って、味方を相手の倍以上つくり、完璧なまでの準備をして、、、
それから、脅そかに「勝利へのシナリオ」を遂行していくべきなのです。
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ただ、どれだけ準備をしたところで、、、
100%確実ではありません。
どんな戦にも、どんな交渉、勝負にも不確定要素はあります。その不確定要素を、えいやっと行ってしまう気迫が必要なのです。
Aさんの場合も、相手がいきなり逆上して、その場でAさんを撃ち殺してしまう、というパターンもあるでしょう。しかし、その不確定要素は「たぶん、撃てない」と踏んでいくわけです。ギャンブル性のある勝負だけどかなり確率は低いです。衆人環境の中だしね。そうそう、なかなか撃てるものじゃない。
30人が後ろについている、ということが余裕、気迫になっていった訳ですね。しかも、みんなが見てるから恥ずかしいことできないしね。
・・・
結論です。
チャレンジ。
チャレンジはどんどんしていきましょう。
そして、その中に、もし何かの「勝負要素」があるのなら、、、
できる限り、ギャンブル性を排除してください。
勝つ確率を極限まで上げてください。
考えうる限り、全ての要素をつぶしてください。
そのうえで、最終的に不確定要素は必ず残ります。
そこで、前の記事の「負けたからって何やねん、最初に戻るだけや」と思って、突き進んでください。心を強く持ってください。
皆さん、戦う前に勝とうね。
考えうる全てのことをやり終えてから、それから初めて勝負だよ。
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写真は、ちょっと前のだけど、私のお気に入りだよ!べガスでギャンブルに興じる平先生。横にいるのはステファニーさんというラティーナ、うしろは中国人のボディガードだよ!ギャンブルはしちゃダメだけど、なんか楽しそうだよ!
でわー
P、S にんにく通信
オレがAさんなら、交渉前にニンニクをたくさん食べていったな。だって、臭くて、相手が話するの嫌がって、こちらに有利になるかもしれないもんね!今度、Aさんに提案してみよう!
にんにくは偉大だね!
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