友人の、佐々木選手が3度目の引退をする。(公式には2回目だが自身の中では3回目だろう)
現役最高齢。
先日、また、カムバックを自らの手で果たした。
ボクサーは、年齢が非常に関連するスポーツ。反応の戦いだからね。
通常は35歳にもなれば、かなり落ちてくる。そこを彼は40を超えても、ボクシングで死ねたら本望と、辞めなかった。
・・・
当然、周りは反対する。身体が壊れるから。そして、ジムも「試合は組みたくない」という。
事故が起こったらとても責任取れないし、何より、佐々木基樹の名前は知れ渡っている。
若い選手を壊したくないから、相手が逃げる。試合を組むのも一苦労。
結果、対戦相手も自分で探した。ジムを移転する覚悟だった。
しかし、その熱意にほだされ、帝拳は許可した。
(帝拳ジムはボクシング界の宝的存在。お金とかでなく、本当にボクシングを愛している)
・・・
試合は下関。普段東京で行う場合と違い、応援者は下関まで足を運ばなければならない。
スポンサーもしかり。
どれを取っても、いつもと違う。
試合も大変だけど、自分がボクシングを続けるため、全てをやった。自分てプロモートし、相手を探し、試合を決めた。
・・・
結果は敗戦。
しかし、スポンサーは付き、応援団は数十名の人たちが下関まで行った。
試合後、すぐに私のところに電話が来た。
「会長、すんません」
(会長といってもジムの会長じゃないよ。マルモリ会長だよ)
まだ試合後の高揚が消えてない、そんな試合後ホヤホヤだった。
・・・
悔しかったろう。敗戦より何より、この先ボクシングを辞めることになるだろう、そんな寂しさでいっぱいだったろう。
でも、電話をしてきてくれた。
敗戦後のボクサーにかける言葉はない、と本人も書いていた。私も「ご苦労様でした、とにかくゆっくり身体を休めて」としか言えなかった。
・・・
掛けたくない電話、したくない報告もきっちりやる。
今までも、このように、ファンを大切にし、みんなと勝負を分かち合って来たのだと思う。
だからこそ、今回も数十名の人たちが、下関まで足を運んだのだろう。
・・・
成功の法則とか、よく世間ではいろんなことを言う。
投資がどうの、コピーがどうの、先を読んでどうこう。ネットがとーした。でもさ、そんなもんじゃない。
本当の成功の秘訣は、このような「人との繋がり」であると思う。
自分を大切にしてくれる人間をさらに大切にし、さらにそるがまた返ってくる。
善のキャッチボール。
それをやって来たから、それができていたから、チーム佐々木基樹はここまでやってこれたのだろう。
・・・
今回、敗戦だったかもしれない。しかし、どんなボクサーも、いずれは引退する。
そして、そのボクシング人生を問うなら、、、
チーム佐々木基樹は、まぎれもない勝者であることは間違いない。
・・・
佐々木選手、最高の、ボクシング人生でしたね。
本当にお疲れ様でした。ゆっくり休んでください。身体、大切にね。
写真は1度目の引退のときかな。
0 件のコメント:
コメントを投稿