知り合い(ちょっと年上)の経営者と、その息子さんと話してたの。でね、お父さんがこう言ってた。
「ヒロタさん、ウチの息子は出来が悪くてねえ」
で、聞くと、営業はできるんだが、机仕事が全くダメで、こんなんじゃ跡取りとしてやってけない、っていうわけ。
「ワシ(お父さん)の後を継いで経営者になるには、経営学も知らなきゃいけないし、簿記も、アレもコレも・・・」
んで、とにかく、
「何でもできなきゃイカンのだ」と叱ってる。
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イヤイヤ、はい、世の中の父親にはそういう人多いんだけどさ。
そんなにアレもコレもできませんって。
そりゃ、オールラウンダーは理想だよ。ゴルフで言えば、ドライバーは誰より飛ぶ、小技も切れる、は理想だけどさ。
でも、だいたいそういう人は小粒なのよね。業界トップ選手のような例外を別として。
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私の師匠の平先生は、経理なんて全く知らない。というか、興味もない。
「イッツノットマイビジネス」と考えてる。
確かにそう。
ホームランバッターはホームランを打つのが仕事。そして、それは誰でもできることではない。非常に希少な存在といえる。
でも、このお父さんの理論でいくと、「平さんも経理を覚えなきゃダメだ」みたいな話になる。
打って投げれるように、というならまだしも、そんなもん、イチローにスコアラーやらせるみたいなもん。
もったいなくてしゃーないって。
(余談だけど、先生は実業と情報と両方いける。これこそ、打って投げれる、大谷みたいなもんだよね)
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平先生は投資も嫌い。以前不動産を持っていて、それがちゃんと利益出てても、面白くないので売っちゃった。
「いや、先生、これ儲かってますよね?」という私に、「いいよ、もう面倒くさいから」と、捨て値で処分しちゃった。
でも、そんな「自分に向かない(と思ってる)もの」に気持ちを取られるより、自分がスカッと行けるところに力をいれるのは、絶対に正しい。
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まあ、何が言いたいかというと、自分のいいところを伸ばそうよ。その方が結果がでて楽しいから。
指導する側は、肝に銘じるべきなのよ。
いいとこ伸ばす。そして、弱いところは組織でカバーするだけ。
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ウチの連中はほとんど偏りタイプなので、特にここを注意して考えてる。
満遍なく全部できる人は突出しない(ごく一部の例外を除いて)、というセオリーを、経営者自身が忘れちゃダメだね。
スティーブジョブズでも、ウォーレンバフェットでも、ほぼ変人の域でしょ。偏りまくりやん!
ウォーレンバフェットに「君はコミュニケーション能力を高めるべきだ!そうすればもっと売上は上がるだろう」っていうやつ居ねーって。
男の子は大粒目指そうぜ!
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ちなみに、専門職がその仕事について詳しくないのはダメだよ。
例えば、家を作ってて、家のこと知らない、ってのは論外だからね。
「俺は偏ってるから、家のことは知らなくてもいいんだ!」なんて勘違いしないようにね。
(ウチの子らが勘違いするといけないので書いといたよ)
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まあ、みんなで偏りましょうや。
右利きが多いから、男性は概ね左に傾くとか言われてるけど、あ、これは全く違う話やな。おそまつ。
写真は食に偏っている連中。
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