2021年9月10日金曜日

芦田愛菜の言葉で語ろう No.1183

《芦田愛菜の言葉で語ろう》

ある朝、うちの社長の一人が若い衆を叱っていた。

経理の若い子(男)。

・・・

ウチの社長連中はコワモテが多い。

だいたい格闘技やってるし(私もそうだし、カラテのチャンピオンが二人、柔道の先生、大学のラグビーのキャプテンなど)、何気に怖そう。

その怒ってた社長は柔道三段で、クマみたいな体をしている。

そりや若い青年から見たら怖いだろう。

若い衆、すっかり怯えてしまっている。(*追記、クマ社長は決して怒ってない、普通に話しただけ、とのちに語る)

・・・

聞くと「報告が悪い」とのこと。

確かに、大切な報告しなければならないことを黙っていたり、アレコレあるようだ。

怒られるような報告なら、言いにくいのはわかる。ただこの場合、とにかく報告しないらしい。

理由は、どうやら「単純に怖くて、どんな報告も、言えないだけ」のようだった。

・・・

困る。

経理のミスは命取りになる。
でも、既に怯えている。

そこで、解決策を考えてみた。

ここで、冒頭の芦田愛菜が登場する。

・・・

経理の子に言ってみた。「単純にLINEとかで声かけるだけでも怖いのか?」

はい。

では、これから、“声掛け慣れ”をするために、1日三回、クマ社長にLINEを入れろ。

その時に条件がある。

「芦田愛菜の言葉で語れ」

・・・

ルールはこうだ。1日3回。

出社時「おはようございます。芦田愛菜だよ」

昼食時「いただきます。ほんとは芦田愛菜じゃないよ」

帰社時「失礼します。やっぱり芦田愛菜だよ」

これを仕事と捉えて、毎日やれ、と。

・・・

メリットは数限りない。

・まず、若い子がクマ社長に頻繁にアクセスすることによって、慣れる

・しかも内容は、芦田愛菜。普通なら「ふざけてるのか!」と怒られる内容を書くことでジョークに慣れてくる

・会長命令ということで、おふざけの名目は立つ

・「芦田愛菜だよ!」と言ってくる相手にアホらしくて怒る気になれない

・何気に和む(かもしれない)

なのだ。

・・・

ついでなので、他の、報告の悪い社員にも、村西監督の言葉で語らせることにした。

「お待たせしました、お待たせしすぎたかもしれません。おはようございます、村西監督です」

遅刻したんかよ。

・・・

芦田愛菜の言葉で語らせだして二日。

普段、ラインの返事を返さないクマ社長に変化が起こった。

「芦田愛菜くんおはようございますアルよ」

と何故かは知らないが、中国人の言葉で語り出したのだ。

成功したようだ。

・・・

ただ、まだ少し問題はある。

村西監督には、「おう、おはようカントク」「ナイスですね」と答えやすい。

しかし、芦田愛菜には、「芦田くん」になってしまう。

“ケンカ十段芦原英幸”みたいでなんとなく違和感がある。

なので、明後日くらいから「おはようございます。GACKTです」に変えてしまおうと思う。

「おう、ガックン。今日も頑張れ」答えやすいもんね。

そうすれば、私は「あ、今日、ウチの社員のGACKTがなあ」と誰かを混乱させることができる。

また、その経理の若い衆は、自分の彼女に「オレ、会社でGACKTって呼ばれてるんやで」と自慢しだすかもしれない。

それもよかろう。

・・・

追伸

別の女性スタッフが「柳原可奈子だよ!」とLINEしてくるようになった。素晴らしい。ウチの子ら、ウイットに富んでるなあ。




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