2024年8月25日日曜日

NO.1456 10号台風

 10号台風、かなり強いみたいだね。

どんどん西に進路を取ってて、九州四国地方に上陸しそう。被害がないといいが。
 
65年前、台風史上最悪と言われた伊勢湾台風があった。
 
私の母方の兄である、叔父は一番ひどかった地域に住んでいて、
 
そこで被災した。
 
・・・
 
亡くなった人、行方不明の人が5000人に至った大災害。
 
伊勢湾台風がなぜあんなに大きな被害をもたらしたかというと、、、
 
日本本州に上陸した台風史上最も強いバケモノ台風であったこと(929hPa、風速75メートル。時速にして270キロ。家が飛ぶ)、
 
高潮と重なり海面が4メートル近く上がり、海岸の堤防はことごとく破壊され、また貯木場から20万トンの流木が流れ出し、家々を破壊し尽くし、
 
夜に上陸し、さらに停電を伴ったからであった。
 
・・・
 
叔父さんは家ごと流された。
 
真っ暗な中、幼い子供を片手に抱き、奥さんと流されて行った。流木と共に。
 
流れていく濁流の中で奥さんを見失った。
 
気がついたとき、子供は腕の中で息絶えていた。
 
濁流の中、自らの命も危ない。仕方なく手を離した、と。
 
・・・ 
 
台風が去ってから、そこらの河原とかは流され亡くなった人の遺体で溢れていたらしい。それらが野焼き状態で火葬されていた。
 
家々がことごとく破壊され、そこかしこで焚き火のように煙が上がり、さながら地獄絵図だったと。先だっての東北の津波のような感じだったろうか。
 
この話はうちの母から聞いた話。もっと詳しい話も聞きたいが、叔父さんから直接は聞けなかった。話したくもなかろう。
 
愛する妻が流され、子供が自らの腕の中で息絶える。
 
どんな気持ちであったか。
 
・・・
 
叔父さんは長命した。80歳くらいまで達者でおられたと記憶する。
 
うちの家の庭の木を「俺が上手に切ってやるわ」と言ってよく世話してくれていた優しい叔父さんだった。牛タンの刺身が大好きだった。
 
今頃は向こうで奥さんや子供と再会できてますように。
 
・・・
 
今回の台風も、被害ができる限り抑えられることを祈ります。
 
台風で被災する人が1人でもいなくなりますように。
 
台風対策、しっかりやろうね。みなさん、どうか気をつけてね。


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