安楽死についてのマンガを読んだよ。「デスハラ」。このマンガ自体は素晴らしいもので、涙ながらに見た。
できれば、この記事を読む前に、先に下のリンクからマンガをお読みになり、その後記事を読んでいただけると幸いです。
要約するとこんな感じ。
安楽死が認められる
↓
最初は余命半年まで
↓
いずれエスカレートして、18歳以上なら誰でも
↓
そのうち高齢者はみんな自死を選ぶのが普通になる
↓
選ばない高齢者に、デスハラが始まる
↓
私はもう死んだ方が良いのかしら?そんな風潮が蔓延する
というもの。
泣ける。
・・・
気をつけなければいけないことだと思う。怖いね。姥捨山の再来だよ。
一点だけ、残念なことがあるの。
「だから、安楽死を認めちゃいけない」
ではないでしょ、と言いたい。
・・・
物事というのは常に表裏一体。
何かを得るためには、リスクはつきものになる。
大切なことは、「リスクがあるからやめよう」じゃない。
「リスクがあるから気をつけよう」なんだ。
・・・
例えば、こういうことだよ。
もともと包丁がない世界があったとする。そこに包丁を持ち込んだとしよう。
とても便利。今までは材料を引きちぎって料理していたところ、簡単に切れるようになるんだ。
これがメリット。
でも、包丁を使って、人を殺す者が出てくるかもしれない。事実、本当に僅かではあるが、存在する。
・・・
さて、ここ、悪いのはどれ?直すべきはなあに?
悪いのは包丁?それとも、悪用する人間?
無くすべきは、包丁?
それとも、悪行?
・・・
さて、「包丁で人を殺す人間が出てくるから、包丁を無くそう」となるかい?
安楽死を認めたら、死ぬ必要のない人間がバタバタ殺されると思う?お前も早く死ねよ、って親に言うと思う?
・・・
罪のない、また、自分から死にたいと思っていない高齢者に、死を進めるとしたら、その原因は安楽死か?
それとも、周りの人間の身勝手で恩知らずな心なのか?
どっちかな?
・・・
もちろん、姥捨山にならないよう、安楽死を導入するならば、「絶対に死を促進させない法整備」が必要だよ。
包丁があるからって人を殺しちゃいけないんだ。問題は包丁じゃない。人を殺す行為だよ。
問題は安楽死じゃない。
・・・
もうひとつ、付け加えたい。
何かの道具があったとして、かつ、それを使う人間がいるとして。
悪いことに使う奴は、本当に少ない。
人は、そんなに悪くない。誰かの不幸を願う者なんて、そんなにいない。
人は、基本、善なんだ。
・・・
例えば、街を歩いてる全然知らない人の笑顔を見て、嬉しくなるのが人間だよ。人の不幸を願う奴なんて、そんなにいないんだよ。
基本的に、人間という生き物は、他の人間の幸せを望みさえすれ、不幸を望む奴なんて存在しないって。
でも、たまに、いる。
幸せそうな家族とすれ違って、「この野郎、幸せそうな顔しやがって。包丁で殺してやろうか」と思う奴。
実際に存在する。
不良品。
しかし、少なくとも私の知っている者の中にはそんな奴はいない。人間が1万人いて、一人いるか?
無差別殺人犯って、日本中に何人いる?一億二千万の中に数人か?数十人か?
数十人/一億二千万人
の、ごく稀な不良品のために、包丁を無くすのか?
・・・
ペットの場合で考えてみよう。犬を安楽死させたところで、罪にはならない。しかも、犬は文句を言わない。
で、年老いたペットはバタバタ殺されてるのか?
「もうこいつ吠えないし、使えないから安楽死させよーぜ」なんて、そんな飼い主、見たことある?
ほとんどの飼い主は、そのペットが死ぬのを、我が身が引き裂かれるように悲しんでるってさ。
これが「対人間」になると、急に気楽に殺しだすとでも?
・・・
よく、極論を言う人がいる。
それにより、物事が進まないことがある。
マイノリティの、イレギュラーな行為のために、なぜ残りの99%が不利益を被らなければならないのか?
そこを考えて欲しい。
・・・
総則。
マンガを悪くいうつもりはない。
しかし、揶揄されるべきは、安楽死ではない。
安楽死が認められたからって、誰がそれまで世話してくれた恩人を意味なく死なせるかよ。
それまでこの日本を支えて、今の繁栄をもたらした、高齢者に対する敬意を忘れるわけねーじゃん。
それが普通の人間だよ。
包丁ではなく、それを悪用する行為を憎むべき。そして、悪用できないようにするだけなんだよ。事実、この世の中は、包丁で殺しあう人間ばかりになってはいないのだから。
・・・
私はおばあちゃん子だった。
お年寄りは大好き。
そして、自分が「良い年寄り」のままで死にたいためだけに、安楽死の法整備を望む。
・・・
このマンガを貼るべきかどうか迷った。全く知らない他人さまを批判するつもりはない。
しかし、私の言うことが正しいか?を問いたい気持ちがある。
・・・
私は、人間の善意を信じる。
そして、この世は、今までこの繁栄を作ってくれた先人に対する恩を忘れない人たちで埋め尽くされていることを信じる。
このマンガは、安楽死を危険なものとして導くのではなく、安楽死の悪用に警鐘を鳴らすためにあるものとして、シェアさせていただきたい。
・・・
最後に、今のこの平和で安心で、命の心配なく、飢え死にせずに暮らせるこの日本を作ってきてくれた、先人の方々に、心より感謝申し上げます。
あなた方のおかげで、私たちは世界で稀に見る幸せな国で生かされております。誰があなた方への感謝、恩を忘れるでしょうか。
私を産み、そして育ててくれた、大切な、今は亡き父、そして母のためにも。
心より先人の幸せな老後を願います。
・・・
P.S.シェアしてくださる方、ありがとうございます。そのままシェアですと、漫画のみになるようです。どうすればよいか?はよくわかりません、すみません。
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