2019年8月24日土曜日

鳶職人の話 No.0945

昔、トビをしてた。友人の坂井さんが大工に戻ったので、私がもし戻るなら、トビだろう、と考えた。

で、トビに戻って、落ちたら労災もらって、「人生楽し〜て〜♩暮らした〜い♪」とか書こうと不埒なことを思ったのだけど、和田さんという人の記事で一つの写真を見た。


紹介させて欲しい。


・・・


私(ヒロタ)が育った街は港町の工業地帯で、私はそこでトビの職人をしていました。


コンビナートの仕事をするので、やはり超高いところに登る専門の高所鳶(トビ)がいたのですが、


その、日本のプロフェッショナルの集団があるのです。


橋梁特殊鳶。


その名も黒崎建設。


・・・


特殊鳶の家に生まれ、小学校の時には300メートルの鉄塔にも登っていたという黒崎三郎氏。


23歳で東京タワーの組み立てをし、国内のほとんどの橋梁(ベイブリッジとか明石大橋、レインボープリッジとか)に関わってる。


・・・


そして、この写真、東京タワーの上で命綱なし、足場なし。


想像できますか?


しかも、、、

この頃はクレーンがないんだよ。


・・・


つまり、、、

東京タワーの鉄骨は、鳶たちみんなが、手で上げたんだよ!


信じられる?


しかも、リベット接合。(800度に熱したリベットをハンマーで叩いて閉めるもの。東京タワー全部で計28万個。どのようにしてあの高さで?)


どうやって組んだんだよ?


・・・


東京タワーにいくことがあったら、黒崎建設、高所の特殊鳶の苦労を思いやりながら見てほしい。


エピソードを周りの人に話しながら、登るのもいいだろう。


エレベーターに乗ってるとき「これを組んだのはね〜」などと苦労を偲びながら話すのも一興。


・・・


40メートルの高さから落ちて、死ななかった「不死身のサブ」こと黒崎三郎氏。


ちなみに私は四階から落ちて生きていたことがあるが、「不死身」とは呼ばれず「不注意」と叱られた。ここであえて異名を付けるなら、、、


「不注意のヒロタ」


・・・


写真は黒崎建設の東京タワー組み立て作業。この鉄骨自分たちで上まで上げるんだよ。こんな場所でリベットを打って、しかも、鉄骨の歪みをこの高さで直すんだ。


神業。


東京タワーは日本人みんなを元気付けた。まさに、英雄だよ。


それに比べ、隣の写真は、邪なことを考える、エセ鳶の成金デブだよ!
ほんとはこれ載せて「鳶に復帰して、落ちたら労災で〜」という記事を書こうとしてたんだよ!


人として恥ずかしいよ!


みんな、こんな大人になっちゃいけないよ!


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