2023年4月9日日曜日

NO.1322 もう一度、同じ場面になったらどうするか?

 平先生の記事でニューヨークの話があってさ、久しぶりに思い出してた。(今日は思い出話ですみません)

20年前だね、セプテンバーイレブン、9.11のすぐ後の冬だった。
 
当時「これからは英語だよね」と、英語を学びたく、留学をすることになったんだ。
 
平先生と私、そして安倍さんの3人。
 
私も、昔から「英語喋れるようになりたいなあ」と漠然と考えていたんだけど、やはり平先生が「留学しよう」と誘ってくださったのがキッカケだった。
 
・・・
 
どこに行く?どうせ行くなら世界の最先端。じゃあニューヨークだろう、となった。
 
ニューヨークは留学先としてはかなり値段は高い。当時お金はたくさんあったので、マンハッタンのど真ん中、一番高いレナートを選んだ。
 
ステイ先も、マンハッタンの中心。私のホームステイ先はユニオンスクエアのすぐ近く、7th Ave.14St。家主はスウェーデン人の現役モデル、24歳のジェニファー・ネイデグさんと二人暮らし、ということになった。
 
・・・
 
クラスメイトにジェニファーの写真を見せると「お前はラッキーだ、こんな美人と二人暮らしなのか」と嫉妬された。
 
確かにメーテルそっくりのジェニファーさん。しかし、スウェーデン人モデルだけあって、背が高い。多分190センチはあったのでは無いかしら。ヒールを履くと2メートルを超える。
 
確かにメーテルそっくりだが、隣に並んだ私は間違いなく「鉄郎」。
 
元格闘家の私より肩幅は広く、大きな手のひらはまるでワニのよう。
 
とてもでは無いが、セクシーとかそんな感じは全くしなかった。
 
「ジェニファーさんを押し倒す、というより、内股にローキック入れたら倒れるのかなあ」と考えるくらいのものだった。
 
まあどうでもいいんだけど。
 
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学校も楽しかった。
 
でも、ひとつ問題があった。平先生たちと三人でご飯食べると、別の生徒たちがみんなついてくる。
 
みんな留学しててお金がない。普段からロクなもの食べてない。なので、「お前らみんなついて来い」とやってたら、どんどん増えていった。
 
代わりばんこに飯代を払った。「昨日は平先生が払ったから今日は安倍さん奢ってね、明日は私」みたいな。
 
人数は際限なく膨れ上がり、20人くらいついてきていたような気がする。
 
食費だけで300万はかかったと思う。
 
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ヘリ乗りたい!とかいう話も出てきて、それも生徒たち連れて行ったような気がする。
 
安倍さんが女の子みんな抱きかかえてウハウハとか言って、ひとり嬉しそうだった。確かその日は私の支払い順だった。
 
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まあ、どうでもいい話なんだけど、楽しかったなあ。
 
留学して何が手に入ったか?それは知らん。しかし、人生において、このような経験は何者にも代え難い。
 
どんな経験したか?何を見てきたか?人生の彩りって、それだけじゃない?
 
・・・
 
ニューヨークが好きになった私たちは、それからしばらくニューヨークに通い、会社を始めることにした。
 
向こうで仲良くなった仲本トシさんに世話になり会社設立から何から、すごく助けてもらった。
 
ロウアーマンハッタンにあるモンローSt14に部屋を借り、シェアハウスというか今で言う民泊を始めることになった。
 
ニューヨークの部屋事情は劣悪で、だいたい床で寝転がれる部屋なんてない。床が真っ直ぐの部屋なんてない。窓が開く部屋もほとんどない。
 
それを探すために三か月かけて何度もNYに通った。
 
で、結果、何件も何軒も見て、上の部屋を探したんだ。
 
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会社名はアスカマンハッタン。命名は安倍さん。
 
安倍さんが温めてたアスカマンハッタンという社名を使おうということになったんだ。
 
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設立や部屋探しなどは私がやり、平先生がお金を出してくれた。
 
多分平先生が使ったお金、延べ1億できかないんじゃないかな。
 
今で言う民泊として「NYで成功したい」という若い子に部屋を貸し、賃料をもらい、平先生のスタッフも常駐させ、世話する傍ら、マーケティングの仕事をした。
 
ミスターXもよく滞在してて、合宿なんかもやったりしてた。あの頃のインプロビック(平先生の会社)の録音はほとんどあの部屋で撮ってたんだ。
 
ニューヨークの新聞にも載ったし、いろいろ思い出がある。
 
数年やってたかな。  
 
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留学と同じく、アスカマンハッタンで何を得たか?よくはわからない。しかし、こういう経験こそ、何につけても役立つし、何より、楽しい。
 
そして、人生にとって代え難い彩りとして、自分の中に残っている。
 
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今も平先生はますます若やいで、美大を目指し、さらにチャレンジを続けてる。私も、更なる彩りを増やさないと勿体無いなあ。
 
人生は短いもんね。
 
・・・
 
何かをしてきたことについて、自分が良し悪しを考える時、こういう一つの考え方もある。
 
もう一度、同じ場面になったら、それを選ぶか?その答えによって、後悔すべきかどうかは計れるのかもしれない。
 
え?私?もう一度、20年前に戻ったら?
 
もちろん、また行くよ。ニューヨークに。平先生、安倍さんと。


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