2021年4月13日火曜日

先輩たち  No.1143

今回の沖縄旅行は、いつもの仲間たちと違っててさ。

70を過ぎた先輩たちなの。

先日、若い頃から世話になったS社長(今は会長)から、電話がかかってきた。

「おーいヤスユキ、沖縄来やへんか?」

沖縄か、いいなあ。そういえば、別の友人が宮古島でホテル建ててる。それもあるし、ぜひ行こうかな、と。


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そのS会長とは、もう35年以上のお付き合い。

若い頃からその人に憧れてたわけですよ。


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キックを引退して、実社会に馴染もうとしてた頃かな。

そのS会長は、土木会社の社長をしてたんだけど、カッコ良くてねえ。

真っ黒に日焼けした、ふっとい腕を白いTシャツから覗かせて、昼はジープで現場を回り、夜はジャガーに乗り換えて(当時、ジャガーは街で数台とかそんなだった)、まずスポーツクラブへ行くのよ。

そこで1000メートルくらい泳いで、それから自分の持っているレストランに客として行き、ご飯を食べるの。

その後、これも自分の持ってるバーへ行き、少し飲んで、みんなに声かけて、労って帰る、てな感じでさ。

英語もペラペラで、連休になると、海外へ飛んで、アメリカに住む彼女さんに会いにいく。

今でこそ、海外は身近だけど、当時はそういう人はかなり珍しかった。

憧れたねえ。

「こんな大人になりたい」そう思った。

私が今、いろんなジャンルの経営をしてたり、海外が好きなのも、そのS会長の影響だよ。


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そのS会長は、私にいろいろ人生を教えてくれた。

「ヤスユキ、今お前はこんなやろ。でもな、15年したらこう思うぞ」

的なことが、全て的中してる。

常に15年先の未来を見せてくれるんだよね。


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で、そのS会長が、お友達たちと、ゴルフ合宿みたいな感じで、宮古島に集まって、1ヶ月とか滞在して、毎日ゴルフをしてるんだ。

そこに呼んでもらったってわけ。


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S会長はもう息子さんに会社を譲って、自分は悠々自適。お友達たちも、お医者さんで病院を売って引退してる人とか。

そういう人が集まって、みんなでウィークリーマンションを借り、地元のお値打ちなコースで一日1.5〜2ラウンドとかやってる。

いいよねえ。


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お金はある人たちだけど、浪費はしない。お値打ちなコースを回って、宮古そばを食べて。

夜は居酒屋でゴーヤチャンプルを食べてさ。

ゴルフが終わったら部屋でウェアを洗濯して、軽くビール飲んで夜風にあたり、会話を楽しんで、また明日に備えて寝る。

今日は大戸屋行こうぜ、って話してるよ。無駄なお金は使わない。でも、最高の贅沢だよね。


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ある程度年齢がいってから、こんな贅沢をするために、、、

必要なものは何か?

まず、健康な体。

S会長は、ベンチプレスを120キロ挙げる私より、今もまだ腕が太い。

私よりドライバー飛ぶし、バックティーから70台で回ってくる。

んで、毎日1.5〜2ラウンド。73歳だよ?


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お金。自由な時間。そして、何より、一緒に楽しめる仲間。

S会長のご友人たちも、お医者さん(引退して自由)だったり、健康な身体と、お金と、自由な時間を持ってる。

このように、同じような条件と資格を持った仲間たちと共に歳をとる、こんな素晴らしいことはないね。

だってさ、どれだけ仲が良くても、病気したとか、自由な時間がないとか、金銭的に無理だとか、それだと不可能だったりするもんね。

むしろ、三拍子揃ってる、そんな人たちが周りにいる方が稀有だよ。

「奇跡みたいなもんですよね」

とS会長に話したよ。


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私もいつかその歳になる。でも、70歳のころ、同じことができるだろうか?

そんな仲間と健康を保ちながら、自由な時間とお金を持っていられたら素敵だと思う。

20代の頃、S会長に憧れた。

「あんな大人になりたい」と思った。

35年経った今も思う。
あんな73歳になりたい。

73歳たって、オレより腕太いし、ドライバー飛ぶし、バックから70台で回ってくる、そんな73歳だけどね。

健康な身体と、自由な時間と、困らないお金、そしてそれを共有できる仲間。いいねえ、素晴らしい。

我もまた、そんな晩年を送れる人生であれかしと願う。

写真はS会長(右)とY先生だよ。明確にお顔のわかるものは避けたよ。



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