2016年9月22日木曜日

上場のお話 No.0687

いつもの経済塾の例会に行ってきたよ。

今回は、会員でもある上場企業の社長が講師(この経済塾は会員の約半数が上場企業の社長)。会社を起こし、一度は倒産の危機に瀕したけど、踏ん張って持ちこたえ、最近上場を果たした。

その中での失敗例などを、みんなに公開したんだ。失敗からこそ学べる、というのが会のポリシーだからね。

で、質問コーナーに移った。

その中での質問が、

「上場にはメリットデメリットがあると思うけど、〇〇さんはどうして上場を選んだのですか?」

というものだった。

実は、これは私たちが、前々からよく話に出してたテーマだったの。

・・・

私たちの考え方はこうだった。

上場は確かにお金が集まるが、自由が縛られる。好きに(それこそ数ヶ月とか)旅行も行けなくなるし、遊び歩くこともできなくなる。株主の顔色見て、直近の株価を上げることが目的になってしまう。

などのモロモロで、、、

私たちが上場できるか否かは別として、

「上場は必要ない」

と結論付けてたの。

・・・

そしたら、その社長はこう答えた。

「うーん、上場のメリット、デメリットは考えたことがなかったんですよね」

続けて、

「開業当初から、VCも数億受けてたし、上場以外は選択肢になかったのです。それが企業の義務だと思って」

・・・

例会の閉会時に、副塾長が挨拶でこういったの。この人も東証一部上場企業(2000億くらい)の社長。

「上場のメリットの話があったけど、これはどちらが良いとかじゃないんだ。志の違いなだけなんだよ。会社が社会に対して何を問うかなんだ」

と言った。

・・・

ちょっと、 ーある意味当たり前の意見なのかもしれないんだけどー 私には衝撃だったの。

今まで、自由だとか、自分の収入に良いとか悪いとか、(上場企業の社長より私の方が収入は多い。彼らは給料で貰わず株価でもらうから)旅行がどうしたとか、いつでも〇〇できるから気楽だとか。

これ、いままでの俺の考えは、所詮、自分目線だけだったなあ、と思った。

・・・

確かに、上場企業の社長さんらから「お前ら自由でいいな」とか、羨ましがられたりもしたことがある。自分もそう思ってた。

でも、自分が起こした会社が、上場することによって公器に変わるわけだよね。

それは、自分だけのメリット、デメリットとは別次元の問題。

それと比べ、自分は所詮チンピラの考えだったな、と衝撃だったの。

・・・

もちろん、上場が全てとかなんて思わない。上場しないと、公器にならないわけでもない。

でも、株式会社というのは、資金を持つ人が株を買い、経営の能力のある人が経営する、というもの。

そうであれば、株式会社は一般の人が株を売り買いできるものでないと株式会社とは言えない、とも言える。

・・・

というわけで、なんか、意識や志が低かったな、と反省したよ。

だからと言ってすぐに上場目指すわけじゃないよ。業種的に合わないしね。でも、いつかの視野には入れてもいいかもしれない。

少なとも、以前の「上場なんてメリットないじゃん、やりたくねー」とはもう思えないね。

何気ない、たった一言で(しかも他人さまからみたら当たり前のひとことで)、考え方が変わることってあるよね。

・・・

自分の起こした会社が、社会に対してどういう存在であるか?収入を上げるとか、もっと売るとかいうことの前に(後でもいいけど)、考えてみてもいいのかもしれない。

言い換えれば、会社版マズローと考えればわかりやすいかも。

最初は食えなきゃ(生存)、みんなに認められたい(親和)、最後は自己実現て感じだよ。

・・・

食えなきゃ何もできない。

で、食えるようになったら今度は周りから認められたくなる。

だから、儲かってるよ、とアピールする(認められたい、またはそれを言うことで儲かる。私もそう)。

でも、その先にも目を向けようと思う。

・・・

みな、人は「理想の自分」を作るために自分の人生を生きてる。

それについては誰もが一緒だと思う。会社に対しても法人という人格として、同じように感じる必要があるね。

まあ、今日は自分のための備忘録として書いたよ。

・・・

写真は会場に遅れそうになり、走りながらなぜか自撮りする私。全く意味はないです。早よ行けっちゅーの。


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