2011年5月17日火曜日

東北レポート2 録音も追加しました

廣田です、被災地に着きました。

平先生とフナ、そしてイエメンや
戦場にも行ったりする報道カメラマン(きれいな女性)と
土木作業員の私、というメンバーで、
まずは岩手県の仲間の会社さんのところに伺いました。

盛岡に着くと、お天気もよく、
気持ちのよい風が吹き、わりとのどかです。

そしてその仲間の人、
エルクの澤田社長とお会いしたときも、
人柄のせいかほんわかしています。

澤田社長のいるところは、遠野市の隣で、
ざしきわらしが住んでいるそうです。

こんな感じです。
(ネットより拝借しました。まずければ教えてね)




山深いのどかな風景。
しかし、この山を越えると世界が変わります。






座敷わらしとフナとの対談を録りたかったのですが、
今日は目的が違うので、まずはお話を聞きました。



・・・



澤田社長の体験談です。

その週末、完成した家をお見せするイベントがあるため、
釜石市で社員が準備をしていたそうです。

釜石市は、その後、津波に飲まれ、
街ごと一切流されてしまったところ。

完成した家をお見せするのは、
われわれ建築屋にとって、娘が嫁入りするようなもの。

お客さん来てくれるかな?
喜んでくれるかな?
「素敵な家ね!」と褒めてくれるかな・・・

皆が喜んでくれるように、と願いながら、準備をするのです。

飾り付け、のぼりの旗、紅白の幕。

これらは「販売のための飾り付け」という
意味合いでは考えていません。

あたかも嫁入り前の化粧のように、
少しでも映えるように、明るく素敵に見えるように、
その内面を大きく映し出せるように、、、

心を込めて“化粧”してあげるのです。


・・・


その作業が終わった頃。
そんなときです。

あの、地震が起きました。

普段と違い、長く続く、そして今まで体験したことのないような地震。

揺れが収まった後、、、

監督が社長に電話しました。


「社長!みんな無事です!」


澤田社長は、とっさに叫びました!


「逃げろ!」


澤田社長は、釜石市が海の横で土地が低く、
地震の後の津波がすぐにくることを知っていたのです。

しかも、この地震の大きさから、
津波が尋常でないことを瞬時に感じたそうです。



「信号無視だろうが関係ない、みんな車に乗せて高台までいけ!
 今まで見たこともないような、、、

 津波が来るぞ!!」



社員さんたちは、みな車に飛び乗り、
社長の言いつけ通り高台に避難しました。


その後・・・


彼らの眼前で、イベント会場は、、、

津波に飲み込まれていきました。

「言葉が出なかった。出るのは涙だけだった」

と社員さんは話してくれました。



・・・



そして、宮古市の隣にある山田町へ。

プロメイクホームの高橋社長の話を聞きました。

ここもまた、被害の大きかったところ。

津波に飲み込まれただけでなく、
その後の火災で、
街は焼け野原になってしまいました。


高橋社長は事務所にいて、

「みんな逃げろ!」と叫び、
車に飛び乗りました。

走る車の後ろを、津波の水が追いかけてきたそうです。



・・・



がれきと焼けた鉄骨だけが残る山田町。


鉄骨は、火災の熱で焼けて
水アメのようにだらりと解け落ちかけています。

そんながれきの街を、
近所の奥さんが子供を連れて
自転車で通りました。

高橋社長は、

「なんか困ったことがあったら、いつでも言ってください」

うちの事務所はここです。

その高橋社長の背中の後ろにある事務所は、
がれきの中、奇跡的にライフラインが残っていました。

その20メートル横には、
津波で折れた電信柱が焼けたまま横たわっています。

被災地の、光になるよう、
高橋社長はそこに踏みとどまっています。



・・・




現地の様子。





市街地も。






解体を待つビル。





おすましフナポン。





いつものフナと違います。
さすがにいつもの顔はできんか。

がれきの中、
立ちすくむ作業員のおじさん。





平先生と、名もなき職人。





こういったタイプの、ややこしそうなおじさんは、
場外馬券場などでうろうろしています。






・・・



澤田社長、高橋社長とは、いつもセミナーなどで
お会いしています。

二人とも、優しい、ほんわかした雰囲気の持ち主。

人間性も最高です。

何も悪いことをしていない、あんないい人たちが
なぜこんな目に遭うのだろう。

どんな声をかけたらいいだろう。

最初、私はそう思って事務所を訪ねたのです。



・・・



しかし、私の心配は杞憂に終わりました。


お二人とも、明るく、前向きで、
そしてこの震災で困っている人たちや、
自分のところのお客様、職人さんたちの未来を考え、
自分にできることをやろう、と、、、

すでに歩き出しているのです。

同情なんて、まったく必要のないものでした。

俺たちも、陰ながら彼らの応援をしようよ。
平先生が、そうぼそりと話しました。


きっと、
同じときに、、、

同じことを考えていたのだと思います。



・・・



今日のレポートはここまでだよ。

録音も入れるね。

行ってきました。




・・・



平先生は、

「俺たちがやることは被災地に入ることじゃない、
 応援することだ」

同感です。

東京に戻ります。

本分を、貫こう。

8 件のコメント:

  1. 廣田先生
    船川さん

    お疲れ様です。
    この言葉、なんだかこの状況ではそぐわない感じがしますが、とっさに他の言葉が思い浮かばないのでご容赦ください。

    「俺たちがやることは被災地に入ることじゃない、
     応援することだ」

    この言葉にわたしも救われる思いです。

    遠く離れた異国の地にいるわたしには何もできないと、とても歯がゆい気持ちでいました。

    でも、そうなんですよね。
    今自分がいるところで精一杯がんばる。
    自分のために、家族のために、仲間のために、日本のために。
    それがひいては忍耐強く明るく未来を切り拓こうとしている被災された方々と共鳴共感し、目には見えないくとも心の中で一日本人として手を取り合うことができる方法なんだと。

    本当にありがとうございます。

    平先生にもよろしくお伝えください。

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  2. こんにちは。Mです。

    今日は読んでいて泣きそうになりました。

    録音を聞いていて泣いてしまいました。

    確かに最近仕事がきつかったのですが、
    震災に合わなかった自分が
    どんなに恵まれているか

    住む所はある、家族も健全、
    PCもあり、ネットに繋がっていて仕事ができる、

    元気を出さなければならないのは
    私達の方なのですね!
    空元気でも頑張ります!!

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  3. 福澤さま、コメントありがとうございます!

    >この言葉に

    ありがとうございます。むしろ、私たちよりも海外におられる福澤さまの方こそ、「日本に何ができるのか」を悔しく歯がゆく苦しんでおられることかと思います。

    私たちは、自分たちができることしかできません。孫さんのように100億円寄付することもできません。でも、人それぞれ、最大限に自分の力を使い、震災復興に寄与することはできると思います。
    それを各自するだけ、孫さんも私たち、福澤さまや他の人たちも同じだと思うのです。海外からも、そのようなお心持ちの人たちがいること、そのこと自体が、被災地の人たちにとってどれだけ励みになることか、そう思います。

    大切なのは、その心持ち、そう思います。
    日本の人たちも、ひょっとしたらすぐに忘れてしまうかもしれません。でも、ずっと覚えておいてあげること。それこそが、最も大切なことなのだと私は思います。

    また是非覗いてくださいませ!

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  4. Mさま、コメントありがとうございます。

    >どんなに恵まれているか

    そうですね、私たちは偶然にも助かり、被害もなく、今も元気に過ごしています。そのことをまず「幸せ」だと考え、またその残せた力の上で、少しでも元気を出し、頑張って行かねばならないかと思います。

    被災地の人たちも前を向いて、元気を出し、頑張っています。私たちが落ち込んでいる時間はありません。周りからこそ、彼らを応援し、気に留め、それこそ空元気でもいいので、元気を出して頑張って行かなければならない、とそう思います。

    お互いに、頑張って参りましょう。

    また是非覗いてくださいませ!

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  5. ボブ 会長
    フナガウ 様


    今回も一般メディアとは切り口の違う
    貴重なレポートをありがとうございます。

    平和で豊かな時代に生まれたフナちゃんにとっては
    驚くことの連続でしたでしょうね。



    「中におる人らの気持ちっていうのが、
    もう前を向いて歩いとるな」


    素晴らしいですね。

    「松明は自らの手で」の精神の方がいれば
    必ずまたできるはずです。

    頑張れ!東北!



    「新幹線の中でもガイガーが振れたな」


    そうなんですか?!
    5倍の数値って・・・。

    福島の方たちのことを思うと胸が痛みます。



    「やっぱり俺らは俺らで頑張っていくこと自体が、
    現地を助けることやろ」


    おっしゃる通りですね。

    溺れている人を助けるには、
    倍の泳力が必要です。

    たくさん儲けて、たくさん納税して、
    たくさん寄付するしかありませんね。



    フナちゃんも以前にも増して
    たくさんアホ面をお願いします。

    フナちゃんのアホ面を見て気持ちが
    軽くなる人がきっといるはずですから。



    いないか・・・(笑)



    次回も楽しみにしております!

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  6. 厨子 浩二2011年5月19日 7:15

    廣田様
    おはようございます。
    なんか良かったです。先生や廣田様が仙台へ行かずに・・・。
    でも、先生が細かな現場監督で廣田様が一見悪そうで実はバリバリプライドを持って仕事を確実にこなす超一流の職人さんに見えますが・・・。

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  7. 林さま、コメントありがとうございます!

    >フナガウ

    早速拾ってくださってありがとうございます!さすが林さまです!

    >平和で豊かな

    そうですね、実際私も驚きました。写真では見ていましたが、まあ、ほんとに現実なんだな、と見ておいてよかった、行っておいてよかったと思いました。

    >中におる

    はい、被災地の人たち、実際に彼ら自身は落ち込んでいるというより、強くしっかり前を向いています!私たちの方が励まされた感じです!

    >5倍の数値

    はい、本当です。別にドアが開いた訳でもないので、驚きました。福祉までは、まだ震災は終わっていません。全く継続中で、悪くなる可能性すらあります。国は福島県の人たちを守らなければなりません。すでにしているかもしれませんが、まだまだ甘いと思います。

    >溺れている人を

    はい、その通りですね!私たちがやはり頑張って、それも自分の一番生きる方法をとり、被災地を助けて行かなければなりません!

    >気持ちが軽くなる

    そうですね、軽くなる人がいてくれれば最高ですね!それならヤツもさらに励むことでしょう!

    >次回も

    ありがとうございます!また覗いてくださいませ!

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  8. 厨子さま、コメントありがとうございます!

    >なんか良かった

    ご心配、ありがとうございます!まあ、先生も私も、生命力というかサバイバル能力は一番の得意分野ですから、何処にいても大丈夫です(笑)

    >先生が細かな

    はい、ありがとうございます!私も先生も、実際そうだったのですから、なかなか仕事できますよ!も一度職人してみようかな、無理かな・・・

    また覗いてくださいませ!

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