2014年9月5日金曜日

独立したときに自分自身で心に決めたこと−②



パート②だよ。

私が独立したとき、「この先、感謝以外の頭は下げない」と決めた。

今は、人さまから、「会長は腰が低いね」と褒めてもらえることがある。それは、その相手さまに敬意を表していること、私のような者と会ってくれ、話してくれ、そして、もしかすると嬉しそうにしてくれた、そのことに感謝してる、ということなの。


頭を下げない、ということは、傍若無人にするという意味じゃないのさ。

嫌な相手に、お金のためとか、何かのメリットのために下げる頭なんて、持ってないよ、ということなの。


・・・


今は、お金があるからそう言うんだろう、という人もいるかもしれない。

でもさ、昔も、そうしてた。


独立したばかりで、仕事もまだ少なかった頃の話。
住宅の営業に行った先のこと。

そのお客様は「お前のところ、もう50万下げるなら契約してやる」と、一言一句違わずそうおっしゃったの。

もともと、ウチの見積もりが他社と比べ200万円くらい安くて、他社がそれに「合わせますので」と答えていたらしいの。なので、ウチも値引きするだろうと思ってたみたい。他社が200万円値引き、なのでウチも50万円くらいなら引くだろう、という感じかな。


で、、、


私は、「いえ、どうぞ、他の会社で建ててください」と答えた。
お客様も、一緒に同行した営業マンも、目を丸々してた。

沈黙が続いたので、私はさらに「申し訳ありませんが、私はあなた様の家を建てるつもりはありません。ではこれで失礼します」と席を立った。

それで終わり。失礼かもしれない。


確かに、私も、ご契約は欲しかったね。
まだ始めたばかりだったしさ。

でもさ、家を建てるのも、お客様から「建ててほしい」と頼まれて、建てたいのさ。「お前のところに頼んでやる」からって建てたくはない。


互いに尊敬し合い、
その上でお仕事が欲しいの。

「ヒロタに頼みたい、そうでなきゃいけない」

と思ってないのなら、建てないで結構。そう思った。

ウチらは、プロ中のプロであり、
それに誇りを持ってる。奴隷じゃないんだ。

なので、断った。


普通、住宅屋がお客様を断るなんて、考えられないことなんだ。


でも、その方の家を出て来る自分に、自分自身で誇れたよ。
これからも、、、

「オレはこれで行く」

そう思った。


・・・


別なパターンもあったよ。


不動産屋から話があって、こう言ってた。

「お前のところ、安く建ててると聞いた。ウチのお客さんに売ってやるから値段表出してくれ。それと、紹介したら、いくらバックマージンをくれる?」

というものだった。これもほとんど原文のまま。
私は答えた。

「いえ、紹介してもらわなくて結構です」

不動産屋、キョトンとしてた。



私が勘違いしていると思ったのか、

「はあ?紹介してやるって言うとるんやで?お前何考えとるんや?」

と、なんか一生懸命言ってたね。


・・・


あれからずいぶん経った。

今は、住宅会社だけで5社持ってる。全部で年間300棟のお家を建てさせてもらってる。でも、上記の話の頃は、まだまだ、年間20棟とかそんな頃の話なの。


資金繰りも、楽じゃなかった。

一棟の存在は大きく、また、欲しかったなあ。ノドから手が出るほど、それらのご契約は欲しかった。

でも、そういうときこそ、やせ我慢してやってきたことに価値があると思ってるよ。


・・・


感謝以外でこの頭は下げない。
好きな人にしか商品を売らない。


言葉でいうとカンタンだけど、それをやるためには、絶対的な実力、誰かに頼らなくても生きていける力が必要。


どんな寒風の中でも、自分の足ひとつで立ち続けられる力がいるんだ。

そして、それを持ち続けるためにこそ、
いままで頑張ってこれたのだと思う。


・・・


そんなことを決めてから、もう二十年以上がたつ。


私自身は、もう現場に出ることもない。
お客様のお顔もほとんど存じてない。

でも、最初の頃、私が営業をしてご契約をくださったお客様のお顔は、今も覚えているし、思い出すと、ありがたくて泣けてくる。


大好きな、また、営業を通じて大好きになった人の家だけを作ってきたからなんだ。好きになれない人の家は、私は一度も建ててこなかった。


昔、いつもイベントに来てくれていた常連のお客様の家を建てさせてもらう際、私はお客様にこう言ってた。

「○○さん、家は建てないでくださいよ。建てると、もうイベント来てくれないでしょ」

寂しくなるから。


・・・



今の、ウチの若い子らも
頑張って、命がけで
仕事をしてくれている。

その彼らが、私と同じように、また同じような気持ちを持って仕事をして欲しいな、と思う。


嫌な人に頭を下げるのではなく。
仕事が欲しいが故におべっかを使うのではなく。


お客様を心から好きになって、心からお客様に良かれと提案し、心から気に入ってもらえ、唯一無二の存在として仕事を依頼されてほしい。


それだけの専門家としての実力をつけて。


お客様に対する「ありがとうございます」という言葉に、一点の曇りもなく頭を下げてほしい。それは、確実に相手に伝わることなのだから。

そうやってきたから、ウチのグループは売れてきた。

そう思っています。


なのでこれからも、、、

死ぬまで、いや、私が死んでからも、あとを担ってくれる連中たちが、
そうあってほしいと願います。


・・・


ビジネス。
いろんなビジネスや、やり方はあるけれど、、

商売として、メリットのためにそれを選んだのか?

それとも、自分の理想を具現化するために、生き方として選んだのか?



これからビジネスを志す人、
また今現在ビジネスをされてる人、、、
一度考えてみてほしい。


自分自身の中の、譲れない「何か」。


利益よりも、数字よりも、絶対に譲れないもの。
それがあった方が、結果的に良くなるのかもしれませんね。


2 件のコメント:

  1. 廣田会長、いつも学ばせて頂き有難うございます!
    龍です。

    お時間割かせてしまうので、コメントは控えていましたが・・・
    感謝の気持ちを伝えたくてコメントしました!

    儲ければ良いという人が多い中、やはり正しい心でビジネスをやっていくんだという気持ちが間違ってはいないと、勇気付けられました。

    私の様な一読者が、会長の人生経験から学ばせて頂ける事が本当に有り難い事だ思い、感謝しております。

    いつか会長にお会いできるように頑張ります!

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    1. 龍さま、いつもコメントありがとうございます!返信が遅くなって申し訳ありません!

      >正しい心

      はい、その方がきっと力が出ると信じております!

      >私のような

      とんでもないです!お読みくださってありがとうございます!これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます!

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