2016年2月22日月曜日
復帰戦 後編 No.0663
佐々木選手から試合のDVDをもらったよ。
現地に足を運びたかったんだけど、渡米中でかなわなかったんだ。
今日は、格闘技のお話だよ!女性の方ごめんね!
男の子はみんなこうゆうのが大好き(?)だからね!
結果は前に書いたようにKOだったんだけど、内容もよかったねえ。
左のボディから打ち下ろしの右がよく入ってたし、右もタイミングを常に変えて打ち込んでた。
左のダブル、右のダブル、まあ、強いし、とにかくうまい。
元東洋太平洋チャンピオンに、私ごときが「うまい」なんておこがましいんだけど、
ビデオ見ながら「こりゃ、なかなか、やめられないだろうなあ」と思ってしまったよ。
強いもん。
・・・
キックボクサーには魔裟斗選手という、ある意味シンボルのようなひとがいるけど、
現役時代にこの佐々木選手のところに出稽古に行ってる。
そこで、かなり格の違いを見せつけられたと聞いてる(もちろん、佐々木選手のほうが上)。
そりゃ、そうなるだろうなあ、と思った。
たとえば、今回の試合も序盤、宮崎(相手)選手の良い右が佐々木選手の顔面に入った。
相手はハードパンチャー。
その右を、佐々木選手は自ら首をひねって流した。スリップアウェイだね。マンガの世界によく出てくる技術。
技術レベルが高いよ。
ということで、まあ、良いもの見せてもらった。
さすが、素晴らしい選手です。
・・・
余談だけどさ、格闘技でさ、どれが一番強いか?という議論がよくあるよね。実際に、いろんな異種格闘技戦が行われてる。
私は結構いろいろやってきているので、ある程度の格闘技の中身がわかる。本職はキックボクサーだけど、国際式ボクシング(普通にいえばボクシング)でも、アマチュアと、プロで試合したことがある。シュートボクシングではジャッジもやってた。一番長かったのは空手。あと、柔道と柔術の経験もあるの。世間にはいろんな格闘技があるよ。最近は総合がはやりだよね。
さて、何が言いたいかというと、私には、多少は「格闘技の強い弱い、その特徴」を話すだけの資格はあるのじゃないかしら?ということなの。
で、「もしケンカに強くなりたければ」
という限定で話すなら、、、
ボクシングが一番だと思う。
・・・
格闘技の試合って、ケンカに近いと思うけど、実際は多少違う。
四角いリングで、誰も邪魔が入らなくて、武器も使わず、目に指も入れず、噛み付きもせず、複数から乱入されることもない、そんな環境なんて、まず存在しないのよ。しかも、時間はたっぷりかけられる。実際のケンカって、3分なんてまずないよ。
まあ、こういう話してるけど、ケンカを奨励してるわけじゃないよ。あくまで「そうなったら」の話ね。
で、キックボクサーは、ボクサーとリングで戦ったら有利。足蹴れるから。総合の選手は、打撃屋とリングで戦ったら有利。組めば何とかなるから。
でもさ、キックボクサーも、総合の選手も、頭の中ではわかってる。
「相手がボクサーということを知らずに(対策立てられないからね〜)、街中でポンとケンカになったら一番イヤ」
ってのが本音じゃないかなあ。
・・・
だってさ、キックボクサーも、総合も、下手すりゃ柔道の選手ですら、そういうパターン(街中でいきなりもめた場合)、最初パンチだから。
で、それが入るか?もしくはかわされて一撃もらうか?で、ほぼ勝負って決まっちゃうもん。
寝かせて、後ろに回って首とってとか、ローを効かせてとか、余裕かませるときは別として、そんな時間ないもん。数秒から長くて数十秒だからね。最初のパンチがいかに早く、そして強く相手に入るかだけがポイントなんだよね。
もちろん、その後の展開になることもあるけど、結構少ない。
ということは?パンチは武器として、必要最低限かつ十分なものなんだ。
・・・
あくまで、上記で書いた「街中のケンカ」ということのみでいえば、練習効率もボクシングがすぐれてる。
キックや空手はかなり練習時間が長いよ。私も現役時代は毎日4時間以上やってた。ロードワーク入れたら6時間に近い。これキックを専業にしてるプロやムエタイ選手なら普通。総合なんて一日10時間やりたい。やること多いから。それに比べると、パンチだけを研ぎすますボクシングは無駄がないんだよね。むしろ集中力が落ちないことを目的として、時間を短くあげることも多い。
念のため、誤解なきようにいうと、ボクシングはケンカのためのものではないからね。
・・・
ただ、異種格闘技戦というと、ボクシングは不利。
ルールを限定すると、そのルール内のレベルが上がる。でも、それよりも枠の広いルールの選手に対して不利になる。それだけのことなんだ。
だから不利ってだけ。競技の強弱じゃない。
実際のところ、ボクシングは競技人口も多いし、歴史もある。科学されてる数少ない競技のひとつ(興味あるひとはジョー小泉さんの本でも読んでみようね)。アメリカではビッグビジネス。報酬も、全てのスポーツの中で最も高い。
そんなこんなで、競技レベルは他の格闘技に比べはるかに高いんだ。
でも、昨今の異種格闘技系に行くと不利なので、負けたりもする。それを見て、一般のひとは「ボクシングは弱い」と思うかもしれない。ネットなどでもそんな書き込みを見る。
それは間違いなんだ。ボクサーたちは悔しい思いをしているかもしれない。だから、ちょっと代弁してみたよ。
もし、ケンカに強くなりたい、例えば今いじめられてるから強くなりたい、と思うひとがいるなら、ボクシングが一番。まあ、強くなったら、いじめられなくなるし、ケンカもしなくなる(?)からね。
・・・
さらに余談だけど、格闘技をするとケンカしない、というのはおおむね嘘だよ。レーサーが公道では安全運転する、というのと同じ。都市伝説のレベル。
だってさ、戦うの好きで、その道で自信があるんだもん。将棋のプロが、素人から「おい、オレは将棋が強いんだ。一局こい」と言われたら、ちょっと遊んでやろうと思うさ。自分からは売らなくても、売られたら心の中でニヤニヤ笑って買うよ。当たり前。
ただ、ある程度から上のレベルになると、ケンカはしなくなる。例えば相手が倒れて動かなくなるとかって怖い。でも、それが可能になるような、そんな自信がつけば「双六のあがり」だね。戦いが必要なくなるよ。
・・・
写真は、二年前、佐々木選手がいったん引退したときのものだよ。ハッキリ言って、このひと格闘技必要ないと思う。
だってさ、、、
こんな怖い顔した人に誰も近づかないよ!
私もこの時すっごく怖かったんだからね!
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